山形県高畠町は、縄文時代から弥生時代の、住居跡や石器などが数多く出土する地域です。
高畠町は置賜盆地の中心に位置し、昔は大きな湖があったと考えられています。
またその周辺は地質的に凝灰岩質が多く、山肌に出ている凝灰岩が長い年月で削られ、その部分を住居とするのに適した場所だったようです。
今回はそんな高畠町に点在する「高畠町洞窟群」の一部をご紹介します。
洞窟群でも規模の大きな「一の沢洞窟」
高畠町にある一の沢洞窟は、最上川の支流である屋代川の水源である一の沢にある洞窟です。
この大きな洞窟は、第一洞窟で、谷底から約40メートル程の大きさの凝灰岩が、雨風で風化して出来たと言われています。
洞窟までの道は途中で小川を渡ったり、急勾配を登ったり、まるで自然のアスレチックのような感じだったね。
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凝灰岩の大きさに驚く「大立洞窟」
高畠町北目にある大立洞窟は、大きな凝灰岩がそびえ立つ洞窟です。
洞窟の間口は13メートル、奥行きは7メートルある巨大な洞窟。横に広い入り口は、まるで大きな生き物が口を開けて横たわっているようです。
洞窟までは少し山道を登るので、運動靴だと安心ですよ。
外から見るとまるで「鬼の岩戸」のようです。
近くで見ると、岩の大きさに驚きます!
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巨岩で出来た造形美、高畠町の「火箱岩洞窟」
山形県高畠町にある火箱岩洞窟は、高畠洞窟群の一つで屋代地区時沢にあり、高畠の街中からは車で15分ほどの距離にあります。
この火箱岩洞窟は国指定文化財史跡になっており、坂道を登り切った先には圧巻の洞窟が広がります。
どうしてこんな所に巨石が挟まった形になっているのか、自然の凄さを感じます!
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比較的行きやすい「日向洞窟」
高畠町にある日向洞窟は、江戸時代頃には「鬼の岩屋」として恐れられ、近くに住む人々は近付くことのない場所だったそうです。
洞窟入り口周辺は堆積物が2メートルにもなり、元々の奥行は14メートルほどあったようですが、現在は2メートル位しかありません。
この場所からは土器や動物の骨・人骨も出土しており、縄文草創期の文明を知る上でも大切な史跡だそうです。
日向洞窟までの道のり
高畠町の日向洞窟は、他の2つの洞窟に比べると、比較的行きやすい場所にあります。
洞窟近くには民家があり、洞窟の前まで車で行くことが出来ます。
桜の時期には、洞窟前の枝垂れ桜との風景がとても綺麗です。
日向洞窟は、春になると目の前に植えられた桜がかんざしのように咲き、まるで舞妓さんのような美しい洞窟です。現在は土砂が積もり奥行きが浅くなってしまっていますが、縄文時代の頃はもっと大きかったのだと思います。時間ってすごいですね。
日向洞窟の場所
- 場所:山形県東置賜郡高畠町日向
- 入場料:無料
- 必要な装備:特になし
- 詳細:高畠町公式観光サイトへ
洞窟探検後の編集まとめ
さあ、行ってきました。三ヶ所の高畠町洞窟群。本当はあと一ヶ所「火箱岩洞窟」があるのですが、時間の関係上今回は三ヶ所のみとなりました。
この中で一番見応えがあったのは、車を降りてから辿り着くまで一番長かった「一ノ沢洞窟」だね。木に遮られて近くに行くまで見えなかったけど、近づくにつれその全貌が見えた時の驚きが感動でした。
私のように、洞窟を見に一人で行く方はあまりいないと思いますが、「一ノ沢洞窟」「大立洞窟」は山の中にあり、熊や猿などが出ることも考えられます。ですので、複数で行かれることを強くおすすめします。
高畠町は最初に書かせていただいた通り、縄文時代の頃から古く人間が暮らしてきた地域です。
この洞窟群の他にも、小高い山の中腹にあり玄室が残る「羽山古墳」や、古墳時代後期に作られたと思われている竪穴式の「清水前古墳」があります。
一日では周りきれない程、広範囲に古墳が点在しています。
興味のある方は、高畠町にある「山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館」のHP(公式HPへ)で詳しく知ることができるので覗いてみて下さい。
普段は山登りなんてすることがない為、帰ってきた後は私だけ筋肉痛に。今回の洞窟群への道のりは、体にも良い運動になりました。
結構な坂道も登りますので、心配な方はトレッキング用のスットクなどお持ちください(私はその辺の真っ直ぐな木を拾い、ストック代わりに使いました)。
それと、どの洞窟にもトイレはありせんのでご注意ください。
今回行く事が出来なかった「火箱岩洞窟」と、その他の古墳もアップする予定でいます。お楽しみに。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
山の中を進んでいくと、大きな洞窟が木々の中に現れます。