日本でも珍しい石で作られた駅舎、旧高畠駅舎
有形文化財に指定された、汽車が残る「旧高畠駅舎」
高畠町にある旧高畠駅舎は、昭和49年に路線が廃止になり、その後はバス路線の駅として町民に長い間愛されてきたスポット。
戦前までは、宮城県七ヶ宿の湯原鉱山や同町二井宿の金原鉱山の鉱石の運搬、現在はなくなってしまった屋代地区にある長谷川製糸工場の製糸や農産物を運んでいたといいます。
現在は施錠され中に入る事はできませんが、風雨を凌ぎずっとこの場で町民の足となる場所に建ってきました。
外観を見ていただくとわかると思いますが、この駅舎は日本では珍しく石で作られています。
この石は、高畠町で切り出された高畠石という黄色が強い凝灰岩。古代は古墳の石室として使用されていた石です。
高畠町は古墳が多いもんね。こういった石が採れることも、昔から人が暮らしている理由なのかも。
平成28年には文化庁から登録有形文化財として登録され、大切に管理されています。
ずっと使用されていない為、外から見る限りでは雑然としていますが、木枠で作られた窓もきちんと役割をこなしています。
なんだか、今にも改札の駅員さんから声をかけられそうな、そんな雰囲気です。
今も残されている汽車
旧高畠駅舎の隣には、まだ路線として使われていた頃の車両と線路の一部がそのまま保存されています。
こちらも中に入ることはできませんが、すぐ近くで見ることができます。
運転室は少し風化していますが、外観の塗装は定期的に行われているようで綺麗です。
ローカル線だとボックス型の座席が多いですが、この頃の車両の座席は窓側一列に並んでいたんですね。
こんなふうに近くで車両を見る機会は少ないので、ジッと見入ってしまいます。特に連結部分と下の機械部分、どんなふうに動いていたのか興味あります。
確かに、博物館などで展示されている車両とは違い、この近くで見ることのできる車両は貴重だよね。でも危ないから下に潜ったりはダメだよ。
他の高畠石で出来た建造物
こちらも旧高畠駅舎の敷地内にある、高畠石を使った施設です。
左上は地下に掘られていますが、何に使用されていたのでしょう?
右上の写真は何かの倉庫のようですが、板が貼り付けられていて中を見ることは出来ません。
旧高畠駅舎敷地内の公園エリア
敷地内には小さな公園があり、可愛らしい遊具があります。
公園内は小砂利が敷き詰められていて、転んでも大きな怪我になりにくいようになっていました。
滑り台も低く設定されているので、未就学の小さなお子さんにも安心です。
旧高畠駅舎の場所と詳細情報
場所 | 東置賜郡高畠町高畠1568 |
料金 | 無料 ※特に敷地内は区切られていない為、時間に制限もありません。 |
私が子供の頃は、バスの駅舎としてまだ現役でした。